受験生の皆さんが体調に気をつけながら最後の仕上げに取り組んでいるこの時期、ひびきのキャンパスでは、大学4年生の卒業論文発表会や大学院(博士前期課程)2年生の修士論文発表会などで研究成果を披露する時期でもあり、学生も教員も大忙しです。
さて、その卒業研究に関連して、国際環境工学部エネルギー循環化学科4年 羽納大樹さんの卒業研究のテーマでもある取組みが、2019年2月13日(水)の西日本新聞朝刊で紹介されました。羽納さんの発案により、プラスチック容器に代わる紙素材の容器が、インターンシップ先の餅店で導入されることになりました。
プラスチックごみは世界的に取り上げられている環境問題です。プラスチックストローの使用をやめるカフェやレストランも増えています。プラスチックごみの削減について、自分でできることから始めてみるのはいかがでしょうか。
以下に、担当教員である基盤教育センターひびきの分室 辻井准教授のコメントを紹介します。
☟☟☟☟☟
エネルギー循環化学科4年の羽納大樹くんは、基盤教育センターひびきの分室の企業環境経営研究室(辻井研)で卒業研究に取り組みました。研究テーマは、「環境配慮型食品トレー導入に関する消費者選択調査」というものです。
この研究では、北九州市門司区の老舗・高石餅店にご協力頂き、従来のプラスチック(PS:ポリスチレン)に代わる環境負荷の比較的少ない素材の容器を探し、それを店舗とお客様の納得いく形で導入するためのプロジェクトに取り組みました。
彼の発案は、資源回収ルートが確立しているミルクカートン紙でした。ミルクカートン紙は、牛乳パックに使われる素材です。ただし、ミルクカートン紙製の容器に置き換えることで、容器の経費が約5倍になります。そこで羽納くんは、どの程度の金額までであれば実際の購入者が受け入れてくれるのか、ライフサイクル分析の数値を示しながらアンケート調査を行って、妥当な水準を探りました。
以上のような活動を、高石餅店での共同研究型インターンシップとして約半年間実施しました。容器の実販売は現在も進行中で、他大生に協力して頂いている容器のグラフィックデザインもどんどんと更新していくことになっています。
西日本新聞2019年2月13日付 経済電子版リンク(※有料記事)
https://qbiz.jp/article/148681/1/